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海の中の安心感



私たちはね、
人魚ではないですし、
普段 陸で空気を吸って吐いて 生きているわけで、

いくら、
海に癒されるだとか、
魚たちに癒されるとか、
水に浮く感じが落ち着くとか言っても、

普通は海の中より 
絶対、陸のほうが安全だし、
快適だし、過ごしやすいし、
落ち着くと思うんです。


だけど、今日は、
本気で、
「あ、今 海からあがっちゃだめなやつだ。」

って思いました。

っていうのも、
今日は水深-10mぐらいのところで、
ずっと彼らを見てあそんでたんですが、



突然、普段もぐっていても
聞かないような音が聞こえてきて、

「ザバーーン!ザバーーーン!」

最初は、
船のエンジンの調子が悪いのかな?

なんて思ってたんです。
気になって聞いていましたが、
そのうち音が消えたので、
また 生物たちに目をやって遊んでたんです。

すると、また
「ザバーーーン!ザバーーーン!」
「シャーーン!シャーーン!」

もしかして。
これ この、キビナゴたちの泳ぐ音?!




なんて思ったりしたけど、
流石に違うか。。


とパッと
水面を見上げると、
波とは違う、すごい早いうねりの筋が
音と同じぐらいのタイミングでみえるんですね。


突風?!
豪雨?!

どう見ても、
陸は嵐!



そういえば、
こう見えていた船も、、あれ?!
いないし!

船をつなぐロープもない!!!

これはさっきの突風?で ロープ切れたやつだ!

そろそろ上がろうとおもったけど、
これが止むまでは、
絶対上がらないほうがいい。

「水中にいるのが安全だ」

と、
はじめて 避難する思いで潜ってました。(笑)
予報ではここまで強い風が吹く予定ではなかったのですが、

やはり自然の力 っていうのはすごいです!
いやー、面白い!

はじめて水中で風の音を聞いた気がします。
いい経験でした。

でもってその時も

海の中は平和で、
沖根東の根の頭の直径1メートルぐらいのスペースを陣取って 他の魚が寄ってくると、
追い払う、
見た目は渋いけど愛らしいヒゲダイや、
ちょこまか近寄ってくる クロダイの幼魚

がのんびりやっていたり、



ここ最近ずっとそこにいるシラコダイのペアやキンギョハナダイがキビナゴとカンパチの闘争に巻き込まれている 姿など 

ずーと見ていられる人間観察ならぬ魚観察。

「あ、え、ちょっ!キビナゴ!じゃまや!」
「あれ?みんな、みんなどこ行ったん?!あれっ!」

的な。

勝手に心のなかで
言葉や感情を当てはめて観察するわりに、
一緒にみているみんなもおんなじことを
思っていたりして、

それがダイビングの面白さ。

ですね!

今日はとにかく生物の種類も量も多い、
沖根東の 根あたまで、しかも2本。
ひたすら 魚観察してやりましたよ。

あー、今日も面白かった!!